『人生の勝算』を読んだ感想。SHOWROOMが成功した理由がここにある - inokawablog

    『人生の勝算』を読んだ感想。SHOWROOMが成功した理由がここにある

    人生の勝算

    “人生の勝算” 読了。

     

    昨今で話題の”SHOW ROOM”の前田裕司さん著の人生の勝算を読んでの感想です。

     

    幼少期の生い立ちが壮絶

    IT社長と聞くと高級な店で遊んでそうとか華やかなイメージがあるかと思います。その印象は1章に入る前に覆されます。自分ではとても乗り越えられないような壮絶な体験を幼少期にされており、今現在からは想像できないようなことが書かれています。

     

    華やかなイメージのIT社長とは全く違います。

    ひたむきに、そして他者とは比べ物にならないほどの圧倒的な努力がここまでさせていると思わせてくれます。

    「突如立ちはだかる壁やハンディキャップは後天的な努力によって必ず乗り越えられる。運命に負けないで欲しい」

    こんな強いメッセージが多くの場所で書かれています。

     

    SHOWROOM

    SHOWROOMとはそもそもなんだっていう人もいるかもしれません。SHOWROOMとは、ライブ配信および視聴を行えるストリーミングサービスです。

    ストリーミングとはデータをネット上で読み込み・再生する方式のことで、ストリーミングサービスとはつまり、音楽や動画などのデータを配信したりするサービスのことです。

     

    音楽系のストリーミングサービスはSpotifyとかApple MusicとかLINE MUSICとかがありますね。中国だと動画のストリーミングサービスで、「テンセントビデオ」やアリババ傘下の「Youku Tudou(优酷土豆)」なんかがあります。

    本の中にも書かれているのですが、もともとは中国最大級のライブストリーミングサービスであるYY直播(ジーボー)に影響を受けていることが書かれています。おそらくSHOWROOMのアイデアはここから来ているかと思われます。

     

    SHOWROOMの何が他のメディアと決定的に違う点は「メディアへの参加可能性」です。テレビなどとは本質的に違う、双方向のメディアです。

    テレビなどの一方的に情報を与え続けるような一方通行のメディアではなく、ファンやお客さんとコミュニケーションをとることができるメディアなのです。

     

    そんなSHOWROOMは、「後天的な努力によって頑張った人が報われる」それができるのがSHOWROOMです。

    これは、前田社長の幼少期の弾き語りと言う原体験が原型になっています。

    このギターの弾き語りの件において失敗から学ぶということが書かれています。

    どういう街で、どういう人をターゲットにして、工夫をおこない、どうやったら聞いてもらえるか、というのが書かれており小学生の年齢でそこまで考えられるのかととても感心しました。

     

    なぜスナックがつぶれないのか

    スナックにお金を払う背景には人が深く関わっています。

    それは、ものではなく人が消費理由になる場合そこには絆という対価が生じている。スナック自体はとてつもなく美味しいお酒や料理が食べられるわけではないけれど、人のいいママや常連客がいる。つまり、”人やコミュニティ“のためにスナックに行っているのです。

    スナックのママはお客さんより先に潰れてしまうなどの欠点(愛嬌)があります。

    それはコミュニティには必要で、そこで常連客はやれやれとグラスを洗ったりするのです。自分が応援してあげないとという気持ちが湧くからです。

     

    そこには余白があります。余白とはつまり不完全性。つい埋めたくなってしまう要素がそこにはあります。

    スナックと似たものとしてAKB48があげられています。

    ダンスが下手だけど頑張る姿など自分が応援してあげないとダメだという気持ち。コンプレックスを一緒になって克服していくその過程に熱狂が生まれるのです。未完成のものがより一層コミュニティの結束力を強くします。

     

    AKB48にもスナック的なエッセンスがあることに驚きました。

     

    観客もコンテンツ

    SHOWROOMというサービスの面白い特徴として、演者側の動画側よりも視聴者がアバターで並ぶ観客席側のスペースの方が大きく設計されているところがあると思います。

     

    showroomのui

    普通はコンテンツメインの動画サービスならば画面の大半を動画が占めており、ユーザーが動画に集中できるようになっています。しかしSHOWROOMでは観客席側のスペースが広く、私も初めて見たときは違和感すら覚えました。

    しかし、これはコミュニティというものを強く意識して設計されており、配信そのものではなく、その場の空気感やファンの関係性がかけ合わさって起こる全てがコンテンツになっているのだと。

    つまり観客すらもコンテンツなのです。

     

    本を読むことでそのアプリがどうしてそういう設計になっているか知ることができて、とても勉強になります。

     

    コンパスを持っているか

    コンパスを持っているか

     

    この本の中で何度も登場し印象的なものが”コンパス“です。この本の中でのコンパスとは、

    自分が何を幸せとし、どこへ向かっているのかと言う価値観の言語化

    と書かれています。とても面白い表現です。

     

    つまり、自分にとって大切なことを選び、決めていないと自分以外の他者の幸せが羨ましくて仕方ないことになるということです。それは仕事で大活躍していたり、SNS等から人の幸せそうな近況が日常的に目に入ったりすることで、隣の芝生が青く見えてしまうということ。

     

    しかし、何かをようと思ったら他の何かを犠牲にしないといけない。人生の質を高めるのは選択と集中です。

     

    それなりの結果を得ようと思ったら人生のコンパスをもちしっかりとコンパスが指し示す方に向かって進まなければいけません。コンパスを持たないで荒れた海を旅することはできません。途中であらゆる困難に遭遇するかもしれません。でも、揺るぎない方針を持って、強い意志で前進していくうちに、必ず目的の大陸にたどり着きます。

    何か新しく始めたり行動するときはコンパスを持っているか自問して見てください。

     

     

    まとめ

    前田裕二さんの熱意と人の良さがにじみ出るような本でした。

    最近頻繁にテレビやメディアに出ている前田裕二さんですが、この本を読んだ後だとなんだか、また別の視点で見てしまいます。応援できるというか、親近感というか。

     

    SHOWROOMというサービスの原型、前田裕二という人柄を知るにはとてもいい本だと思いました。

    世界一という目標を掲げているのでSHOWROOMはじきに大きな行動にでるでしょう。SHOWROOMの今後に注目です。