クルマを捨ててこそ地方は甦る 便利なだけで車を使っていませんか? - inokawablog

    クルマを捨ててこそ地方は甦る 便利なだけで車を使っていませんか?

    なぜ車を捨てれば地方は活性化するのか?

    いきなり本題に入るが、捨てるという表現は正しくないのかもしれない。

    ただクルマを地方から捨てるというのではなく、適切な形で効果的に地方からクルマを締め出していけばその都市は活性化し再生されていく。

     

    地方でシャッター街が増えたと言われているがその背景には郊外の大型ショッピングセンターの存在がある。

    大型ショッピングセンターへ買い物をすることで地方へお金が落ちず、商店街は疲弊し、街全体が衰退していく。

    しかしそれは、ショッピングセンターへ行くクルマという交通手段が大きな要因であるのではないだろうか。

     

    さらに、車を持つことで郊外に住むことが容易になり、街の郊外化が加速する。

    つまりモータリゼーション(車社会化)と郊外化した地方では、街の中心部の商店街がシャッター街化することがほぼ宿命づけられているのである。当然、郊外化すれば人々の車依存度はさらに高くなる。

    つまり以下のような頭のループが起こるのである。

     

    話はこんなに単純ではない。

    車社会化が進むことによって地方都市のバスや電車などの公共交通を弱体化させる。それによりバスや電車は採算が取れなくなり地方の交通は発展しない。よってさらに車への依存度が高まる。このような負のループが続いている。地方が交通の弁が悪いのは車社会化が進みすぎているという理由も一つにある。

     

    地方マネーの行方

    地方の大型ショッピングセンターで買い物をしたら、何割位のお金が地方に戻ってくるだろうか。

    それは3割弱しか戻ってこない。一方、地元商店でお金を使った場合その7割近くもが地元に帰ってくる。

    それによりその地域の商店やビジネスに流れていくマネーが縮小し地域産業はさらに縮小し地域の人々の所得はさらに低下していく。

    つまり、チェーン店や大型ショッピングセンターでお金を使えば使うほど地元が疲弊していく。

    活気のない街には若者は集まらない。よって人が都市部に移動し、人口流出が加速し、高齢化が進む。

    地獄のような負のループが発生してしまう。

     

    これらの理由から、今日の地方の衰退を導いている本質的原因こそ、人々の車依存である。

     

    では、地方の街が活気を取り戻すためにはどうしたらいいのか?

     

    歩行者天国でみんなが幸せに

    それは、車線幅を削ることだ。

    車道の幅を削り、歩道を拡大することで歩行者数が1割から2割程度増加している例がある。

    しかも、これは都市部だけの話ではなく地方にもこういった例が存在する。

    また調査では狭い道で車とすれ違うときに不快感を感じる人はとても多いという。

     

    これは私の身近な例だが、静岡市の街中には一定時間歩行者天国になる場所がある。

    その時には街に人が溢れているような感じになる。また、細い道に車が通っていると危険な場面に遭遇することも多々ある。不快になるのも当然だ。

    もちろん歩道の幅が全てではないが、どこかで車を捨て去る姿勢を持ってまちづくりに臨むことが街の再生のためには必要不可欠なのかもしれない。

    ちなみに、車線幅を削ると周囲に交通渋滞が起きるのではと心配する人もいると思うが、ご心配なく。もともとクルマを利用していた人々は公共交通機関を利用する人々になった研究結果が出ている。つまり、街から車線を削っても大したデメリットはないのです。

     

    健康上の被害

    個々人の問題にフォーカスしても車はとても悪影響なものだとわかる。

    車以外で通勤している人々の肥満率は2割弱である一方、車通勤者の肥満率は3割弱と言う水準に足している。

    つまり車で通勤するようになれば肥満になるリスクを1.4倍から1.5倍程度までに膨れ上がってしまう。

    もしダイエットをしている方は”車の使用”と言う観点からも考えてもらいたいと思う。車の使用によってお金は減るのに脂肪は減らないと言う状態になってしまう。

    ちなみに車をよく使う人は急性心筋梗塞や心不全、脳梗塞のリスクが増えてしまう。これは肥満になるリスクが増加すれば当然のことである。

    さらには、車依存の子供はうつ性、不安性、攻撃性が高くなる。

    詳しいデータは本書に書いてあるが、車ばかり使って移動している子供は、うつ性、不安性攻撃性がいずれも高くなってしまう。

     

    歩くことは最高の健康法とだと言われたりしますが、車はその機会を消失し、健康被害のリスクをただ高めるだけなのです。

     

    ちなみにこんな研究もあったりします。

    すし詰め状態でも車よりはマシ。車通勤は電車通勤よりも健康に悪い:英研究

    お金の問題

    車は贅沢品と言われるがどれだけ贅沢しているが理解しているだろうか。

    ここで少し車に関する費用の計算をしてみよう。とっても簡単で、多分小学生でもできる計算だ。

     

    100万円のコンパクトカーをキャッシュで買うとしよう。

    仮に10年乗ったとしても、車代だけで年間10万円の出費だ。

    その他の金額はこちらのサイトで計算をする(計算を簡単にするために端数は切り捨て)。

    自動車税:34500

    重量税:16400

    自賠責保険:12800

    自動車任意保険:85000

    点検費用:18000

    車検費用:30000

    駐車場代:144000

    燃料代:104000

    合計444700円だ

    車代を合わせると年間544700円になる!!

     

    人によって差はあるもののこれだけのお金が一年間で車に吸われているのだ。

    お金がないと言っているのに、車に依存している矛盾に気づいてもらいたい。

     

    交通事故のリスク

    今日1日車を運転して死亡事故を起こしてしまう確率はほとんどゼロに近い。

    その確率はたった0.00044%に過ぎない。

    しかし、毎日毎日車を利用しそれを仮に50年間続けたとすれば事情が変わってくる。

    18250日=50× 365日も繰り返せばそのうちあたってしまう。

    ちなみに自らの運転で自らの命を落としてしまう人は400人に1人。

    そして恐ろしいことに交通事故で誰かを殺めてしまう人が200人に1人はいる。この確率を高いと感じるか低いと感じるかは自由だが、少なくとも私は高いと感じる。

    おそらく多くの人が「自分だけはきっと大丈夫」だと考えているのだろう。しかしそれは残念ながら明らかな勘違いである。これは自己正当化バイアスとか正常化の偏見などと呼ばれるもので、誰もが陥る偏見だ。

    さらに、車に乗らないことで少なくとも加害者になる事は無い

     

    どこへでも簡単に行けて便利な車は素晴らしいが、1回ごとに確率の低いロシアンルーレットで引き金を引いていることを忘れないでもらいたい。

    1番の交通安全というのは車を使わないことである。

     

    時間の節約

    私はこれが一番大きいと思う。

    仮に遠出をする場合、2時間の運転と、2時間の新幹線だったら、絶対に新幹線の方がいい。それは時間が有効に使えるからだ。車の場合、2時間は運転以外何もすることはできない(はずだ)。しかし、その他の交通手段であれば、スマホでニュースをじっくり読んだり、パソコンで仕事もできる。しかも2時間もだ。

    仮に毎日1時間の通勤時間があるとして、年間休みを120日にすると、年間で245時間、約10日間も車の運転という無駄な行為であなたの時間が削られている。

    時間はお金に変えられないものだ。時間を有効的に使うためには車依存から抜け出すしかない。

     

     

    ちなみに、私はよく旅行をするのだが、旅行をするときには地方の交通を使い、なるべく歩くようにしている。

    その方が街の雰囲気、空気感が伝わってくるような気がする(事実そうなのだが)。車でポイントポイントごとに移動しては、その地域、街全体の雰囲気はきっとつかめないだろう。

    車は良くないが、しかしいきなり全てを捨て去ることなど不可能だ。少しずつ車依存から抜け出した方が、得られるメリットは果てしなく大きい。

     

    もちろん車を運転するのがとっても大好きという人なら全然構わない。人の趣味にとやかくいうつもりはない。

    しかし、ただの移動手段として車を使っているなら少し考えた方が良いと思う。少し考えればわかるが、車に乗ることで得られるメリットよりデメリットの方が明らかに多い。

     

    最後に車に乗ることについてまとめておく。

    • 地方が衰退する
    • 遠出ができる
    • 肥満になるリスクを1.4倍から1.5倍程度
    • 急性心筋梗塞や心不全、脳梗塞のリスクが増加
    • 車をよく使う人は急性心筋梗塞や心不全、脳梗塞のリスクの増加
    • 年間の車の出費は約544700円
    • 50年間運転すると、交通事故で誰かを殺めてしまう人が200人に1

    さぁ、あなたはこれから車に乗りつづけますか?