地方に行けば、一番人が集まる施設はパチンコ店で、平日でも休日でも関係なく駐車場が満杯です。
なぜ多くの人がパチンコにハマり、そして抜け出せなくなるのか?
どちらの本も依存症についてだけでなく、それに伴った心理も詳細に書かれており、自分の普段の行動を見直してみようと思った。
なぜパチンコをせずにはいられなくなるのか?
なぜ人はパチンコやスロットをせずにはいられなくなるのでしょうか?
それは心理学ですでに証明されています。
- 1つ目は誘い込む力を持っているということ
- 2つ目は、適度な報酬がやめさせないような状況を作っていること
- 3つ目は、もう少しで大当たりがくるかもしれないという幻想を抱かせること。
誘い込む力を持っているということ
1つめに関しては、一度くらいは台の方をみてしまうだろう。
さらにタチの悪いことに初めてしまうと、やめさせないように台の方は全力で罠を仕掛けてくる。
人気キャラクターとのコラボや、赤や黄色を基調としたデザイン、さらに、強烈な画像と音響で刺激してくる!
さらにこれらの効果が、勝ったときの高揚感を強化させ、誘い込み、抜け出せない仕組みになっている。
適度な報酬がやめさせないような状況を作っている
ずっとハズレが続けばどんなにハマりやすい人でも、いずれ興味を抱かなくなる。人によってはすぐに他の場所に行ってしまう。
当たりすぎても当たらなさすぎてもいけない。その適度な報酬が人を虜にする。さらに、ここに不確実性が加わることで、やめることができないような状況を作り出している。
ある、ラットを使った実験では、エサが出てくる確率が低すぎても、逆に多すぎても依存的な行動は見られなかった。しかし60%ほどで出てくるものには、一番依存的な行動を見せた。
この不確実性に対して脳がドーパミン
を出して快楽と認識します。
ドーパミン減少が原因のパーキンソン病患者が、にドーパミンを増幅させる薬を投与すると、スロットマシンのギャンブルにはまってしまうことが多く報告されています。
- Why do many people with Parkinson’s disease develop an addiction? We built a virtual casino to find out
- Warning: this Parkinson's drug can make you addicted to gambling, sex, or food
ギャンブルはこのドーパミンをうまく利用して依存症の人を量産しています。
もう少しで大当たりがくるかもしれないという幻想を抱かせる
パチンコに関して、惜しい
とハズレ
は実質的な違いは何もないというのに、惜しい
を見せることで、大当たりがくるかもしれないと思わせる。
回転率を意図的に変更するのは非合法なので、惜しい
だろうがハズレ
だろうが、それで大当たりが近ずいている証拠にはならないというのに。。。
当たりに偽装したはずれ
に人は興奮する。
本当の当たり
でも、当たりに偽装したはずれ
でも、発汗量が変わらないことがわかっている。
パチンコやスロットマシンが危険なところはここにある。
子供も大人も関係なく、音や光にとても弱い。
パチンコでは演出
などで、「あたかももう少しで当たりますよ」という幻想を抱かせる。キャラクターなどが派手な演出によって、ハズレ
も当たっているかのように錯覚させる!!これによって打っている人を気持ちよくし、はずれた感覚を抱かせないようになっている。
ハズレ
を意識する瞬間は、財布からお金がなくなり、玉が出なくなった時に初めて気付くだろう。
このようにして人ははまってしまう。わかっていてもなかなか抜け出せない。
しかし、脳みそがそれを当たりだと判断しているなら、どうやって自制心を発揮してギャンブルをやめるというのだろう。とても難しいと思う。
いったい、どれくらいの人がこの罠から抜け出せないのだろう。
先ほどのレジャー白書2019では、昨年に比べて参加者数950万
人になり、50万人
増えていると報告されている。
日本の人口が1億2600万人なので、7.5%で12人に1人はパチンコをやっていることになる。
そして、厚労省は、ギャンブル依存が疑われる成人比率(2.7%)から推計される全国の依存症者数は約280万人としている。
つまり、パチンコをやっている人のうち、3.5人に一人が依存症の疑いがある。パチンコの席に座ったら、自分か両隣の誰かが依存症ということだ。
レジャー白書2019では、パチンコ・パチスロの市場規模は20兆7000億円
となっています!!総粗利は1400億円(4%)3.38兆円
となっています。
日本の一般会計の国家予算が約100兆円なので、その5分の1の市場規模があると考えるととてつもない大きさということがわかります。
日本での規模がとてつもなく大きいのはわかったので、視野を広げて世界ではどうなっているのかを見てみよう。
スロットマシンは電子コカイン?
実はこのようなパチンコにハマってしまう心理は世界共通で当てはまる。
世界ではパチンコと似ているものとして、カジノなどのスロットがそれに当たる。
Slot Machine - The "Crack Cocaine" of Gambling Addiction
スロットマシン中毒がギャンブル中毒の中でも最悪な理由
- 心理学者が人々を引き付けるために特別な設計をしている。
- 派手な色と装飾で目をひくようになっている。
- 音楽も非常に刺激的であり、サブリミナル効果の可能性がある。
- ジャックポットでは大きな賞金が得られますが、滅多に起こらない。
- ドーパミンの分泌。
- 誰でも簡単に遊ぶことができる。
- 多くのATMが、スロットマシンの近くに配置されていまる。
- 多くのスロットマシンでは、1〜5セントに設定されている。
参考にした本の中でも、スロットマシンは電子コカインという表現が使われており、それほど依存性が高いものだということがわかります。
つまり日本独特の文化ではなく、世界共通で、パチンコやスロットマシンが人々を引きつけやすいように設計されているということです。
まとめ
多くの人がハマってしまうパチンコ・スロットですが、抜け出すことが大変難しい依存症でもあります。わかっていてもやめられない。それが依存症です。
この記事を見て少しでも愚かさに気づいて、パチンコから抜け出せる人が増えることを願います。